
22日から二日間、東京でOMソーラー協会の「ひと・すまい・くらしラボ」という研究会に参加してきました。木の家、そしてOMソーラーの家をつくっている我々をめぐる様々な課題についての研究発表と討議で、もう頭が満腹という感じでしたが、今後のKJワークスの家づくりに活かせることも色々と仕込んできました!
二日目は午前中で会議は終了、午後からは事例見学があったのですが、それでもまだ時間が余ります。そこで、あいにくの雨だったのですが、以前から一度行ってみたかった、世田谷は成城にある「旧猪股邸」を見に行くことにしました。
旧猪股邸は、建築家・吉田五十八の設計による数寄屋造りの建物で、現在は財団法人「世田谷トラストまちづくり」の管理運営によって一般公開されています。吉田五十八といえば、近代数寄屋建築の巨匠です。「吉田流」と言われる、昔からの慣習にとらわれない自由な発想のすっきりとした和風建築を得意とした建築家なんですね。私は古民家も好きですが、「吉田流」の建物はKJワークスが得意とする「すっきりとした木の家」に通ずるところがあって大好きですし、非常に参考になると思っています。
今回は雨であまり良い写真は撮れませんでしたが、建物は思ったとおりの素晴らしいものでした。昭和42年竣工といいますから、私と同い年です。五十八晩年の作ですね。敷地564坪、建物(平屋)115坪、お茶室が2つもある大きな建物でした。一見普通の和風建築のようですが、あちこちに「吉田流」が垣間見え、そのデザインにはうならされます。また水澤工務店による施工のなんと美しいこと!難しいデザインを見事に形にするその技術には惚れ惚れしてしまいました。
サムネイルの左から一枚目、食堂から広々とした居間、そして建具を開け放った庭を見ています。居間はとても天井が高く、どちらかというと来客のサロンのような使われ方だったとか。
二枚目は、和室から畳敷きの縁側、そしてお庭。三枚目は、後に増築された書斎からの眺めです。和室も天井が高い!でも変な感じがしないあたりが、吉田デザインなのでしょうね。
四枚目、居間から庭に降りると、このような深い軒下空間になっています。木製の建具を守るという技術的な意味もあるでしょうが、この屋内と屋外の間のような独特の雰囲気がとてもいいんですね。
ゆっくりと中を歩きまわり、最後に居間の窓際に座って閉館時間までしばらくぼけっとお庭を眺めていました。他の見学者もおらず、しとしと雨の音だけが聞こえています。軒下の雰囲気とお庭の眺めで、気持ちがとても落ち着いてきて、勉強勉強で熱くなった頭もすっかりクールダウンできました。写真撮影にはよくないけど、今回は雨の日に来たことがとても良かったようです。
さて、またひとつ素晴らしい建物からパワーをもらいました。ラボで勉強したような現状の課題克服ももちろん大事ですが、このような先人による建築という財産をKJワークスの家づくりに活かすことも、同様に大切です。どちらにも偏りすぎず、バランスをとりながら進んでいくべきだと改めて感じた次第です。










