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ご覧の写真、ある木想家の「家族の間」です。2階にあって、手前に座卓形式のリビング、左の柱のさらに左側にキッチンがあります。このカメラが座っている方向には、バルコニーデッキが続いているんですよ。
そして一番向こうまで、広いワンルームが続いている感じで見えていますが、ここにちょっとプラン上の工夫があるんです。
右側には、L型に長いカウンターをつくりつけて、パソコン、書斎コーナーとしても、あるいは家事のコーナーとしても使えるようにしました。そこから北側に向かって山への眺望が良いので、建物の角に眺めを楽しむ窓を設けています。
そして左側。手前にちょっと背の高い家具の背中が見えていますね。これは向こう側から使う収納棚です。そしてその向こうに少し窓と鏡が見えています。よくみると左手には引戸の上部も少し見えていますね。
ここは、2階の洗面所、そしてトイレの入口なんですね。
南のバルコニーデッキ、東への眺望、そして北側の山への眺望、それらを全て取り込む「家族の間」でありたかったので、全体を大きなワンルームとして計画しているわけですが、でもやっぱり、洗面コーナーあたりはどうしてもゴチャゴチャしますし、トイレの入口もそうですが、あまり皆が一番いる場所に直接ある、というのはあまりよろしくありません。品がないというか、何か落ち着かないですよね。
その両方を満たそうとして考えたのが、手前の少し背の高い家具です。これを手前に据えることで、この家具の向こうは直接丸見えにならないようになり、心理的に別のコーナーのようになります。
しかし、ここが天井まである壁だと、ワンルームの感覚が一気にうすれ、家族の間の先っちょに小さなパソコンコーナーがくっついている、という感じになってしまうんです。
あくまでも天井は全体がひとつにつながっている、というのが大事で、それが空間感覚としては「ワンルーム」という感じに見える大きな要因なんですね。そして、右側に大きな窓があることで、自然と人の視線がそちら側へ向き、なおさら左側は意識されにくい、ということも計算されています。
この手前の家具の出幅、そして高さについては色んな考え方があると思いますが、お客さまとも話し合いを重ね、手前が床座であることもふまえて、これくらいの高さと幅で「それとなく隠す」感じを大事にしようということになりました。
部屋は広く感じたい、でも要らぬところまで見せたくはない。「暮らしの提案」を第一義としてプランを考える私たちとしては、このような検討はとても大切ですし、それをお客さまにきちんと説明し、お客さまの感覚に沿った調整をしながら形へと整えていくことが、さらに大事なことだと考えています。






