いつもお読みいただきありがとうございます。
写真は、ある木想家の「畳の間」です。ちゃぶ台と座布団が置いてあり、お庭とのつながりが気持ちのいい部屋ですね。
その畳の間の一部が向こうの方に張りだして、すこし趣の違った「部屋の中のコーナー」をつくりだしています。ここは足を入れられる掘り込みの座卓カウンターがある、書斎コーナーです。
畳の間の一角にそのままカウンターを造りつけて、このような掘り込みの形にすることも、もちろんできます。でも、それではこの雰囲気、オープンなような、ちょっと奥まった場所のような、微妙なこの奥行きができないんですね。
出臍ではないですが、やはり平面的にも四角い部屋の一角でなく、一部張りだした間取りにすることで、このような「部屋の中のコーナー」という居場所は形づくられるのだと思います。
また、窓のとりかたも、手前の畳の間の掃出し窓に相対するように、小さなポツ窓が設けられているのみ。このように開口部を抑制することでも、集中して作業をするような場所に相応しい雰囲気が生まれます。
整理してみると、その居場所の性格というのは、まず隣接する他の空間に向かってどの程度開くか閉じるか、そして、建物外部に向かってどの程度開くか閉じるか、これによって決まると言ってもよさそうです。
しかしそれは、もちろんその都度違ったご要望にもとづいて、違った土地条件にもとづいて、どんなコーナーをつくるかが検討されるわけですから、毎回答えは違ってくるはずですよね。
これこそがまさに、「プランの経験」としてその人に蓄積されていくものなのだろうと思います。こう描けばだいたいこうなる、というのが先もって読めるチカラ。
そのチカラを駆使することで、つながったような、独立したような、こんな独特の雰囲気のあるコーナーをたくさんつくりたい。その家にもうひとつ、落ち着いた居場所をつくりたい。そんなことを考えながら、今日もプランを練っているわけなのであります。






