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今日は、森が異常気象によってうけている被害について、皆さんにも知ってもらいたく、とりあげます。
写真の森、ところどころに枯れた木がありますね。このようにナラやカシなどの広葉樹が森の中で集団枯死することを、通称「ナラ枯れ」というのです。実はこの写真は、世界自然遺産、屋久島の森なんですね。ここでもこんな被害が出ているんです。
今年の夏は記録的な猛暑でした。実はこの猛暑が、ナラ枯れ被害に拍車を掛けているというニュースが、今日報じられていました。上記の屋久島のほか、東京の八丈島、京都の「五山送り火」の「大」の火文字で知られる如意ケ嶽などでも、被害が広まっているそうです。
広葉樹の集団枯死である「ナラ枯れ」は、カシノナガキクイムシという害虫が運ぶ「ナラ菌」が原因で発生する、樹木の伝染病なのだそうです。カシナガが夏に繁殖のため幹に穴を開けて入り込むことで、樹木が菌に感染するとのこと。この菌が内部で広がった樹木は、水分を運ぶ管が詰まってしまい、やがて枯れてしまうのだそうです。
森で広葉樹が伐採されること自体が現在では少なくなっているため、木々が太く成長し、虫が繁殖しやすい状況が生まれている、というのが上記のような森の現状なのだそうですが、それに加えて今年は記録的な暑さが続いたため、葉から蒸散する水分が増え、木が弱ってしまって枯れやすくなるという、過酷な状況が生まれてしまっているんですね。
林野庁のコメントによると、効果的な防除法はまだ開発されていないとのこと。まずは感染した木を伐採することしかないそうです。
しかし考えてみると、江戸時代以前の日本であれば、こうはなっていないのでは?と思います。というのは、今よりももっと広葉樹は生活の中で色んなことに活用されてきたからです。日々の薪にしたり、炭に焼いたり、木工の色んな製品に使ったり。森の太い木は伐採されて人間の生活に利用され、結果的に森の若返りができていたんですね。
それが、いわゆる樹脂製品の浸透によって、あるいは化石燃料の一般化によって、森からの恩恵を受けることが徐々に少なくなってしまった。そのことと今のこの「ナラ枯れ」とは、無縁ではないはずです。
木を切ることがよくないのではない。森と人間がうまくバランスをとることが大事なんですね。
木を扱っている職業の人間として、このような現象はとても悲しいことですし、もっと広葉樹による製品が昔のように人の生活に行き渡っていく、そんな「木の文化」がさらにこの国にもう一度花開くことを、心から願わずにはいられません。






