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大津市にある園城寺(おんじょうじ 通称 三井寺 みいでら)といえば、天台寺門宗の総本山である名刹です。
その山内にある「光浄院」という子院にある客殿は、桃山時代の書院造りの傑作と言われる素晴らしい建物でありまして、写真がその正面であります。
特にその広い縁側、そしてそこに立つ一本の柱によって作り出される半屋外の空間の素晴らしさは、昔から建築に携わる人達を魅了してきたものなんですね。国宝に指定されているほどの建物なんですよ。
その光浄院客殿が何者かに荒らされ、障子などが破損しているというニュースには、一瞬目を疑いました。この貴重な建造物になんということをするのか。いたずらにもほどがあると思って憤慨していましたら、どうも犯人は人間ではなかったようです。
県教委文化財保護課の発表によると、犯人はイノシシ。縁側に上がって、障子を蹴破ったらしい、とのこと。幸いにも内部への侵入はなく、重要文化財の障壁画などは無事だったようです。不幸中の幸いでした。ほっとひと息。
しかし、以前からイノシシが境内に入ってくることなどはよくあったようです。恐ろしい。同寺ではこれを機に、イノシシが里に下りてこないような対策を講じることにしたとのことですが、是非それを徹底していただきたいものです。なんといってもこのような木造建築物は、今それを建てようと思ってもすべてを再現することはとてもできない、本当に貴重なものですから。
しかし、これもまた、自然が失われていくことに対する、人間への警告なのかもしれないですね。今回のニュースで、ふとそんなことを思った次第です。






