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歌川国芳04

お札の番号

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蓄電の時代

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KJ WORKSの設計術や家づくりについて私の想いを、日々綴っています。
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2011年4月アーカイブ

うどんパワー

 

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いつもお読みいただきありがとうございます。

 

最近、「◯◯製麺」という感じの讃岐うどんのチェーンが、とても増えましたね。今、讃岐うどんがとても人気のようです。

 

讃岐うどんの本場といえば香川県。本場で美味しいとされる有名店などは、多くが自家製の手打ちうどんだと思いますが、香川県でつくられているうどんの大半は、製麺会社での大量生産によるもので、そこから全国に出荷されています。

 

製麺会社に限らず、製造の過程で生産ラインからこぼれるものというのは、必ず一定量はあるようです。香川でつくられるうどんも同様で、見た目不良、重量不足、梱包の不具合などなどでラインから落ちたものは、焼却処分となっていたとか。ああ、もったいない!

 

思わず声が出た私と同じ考えの、産業機械メーカーの社長さんが、そのうどんを無駄にすまいということで発奮されました。そしてなんと、うどんからバイオエタノールを製造するという、意表をついたリサイクルを実用化しようと頑張っておられるんです!

 

写真がその試験プラントで、裁断したうどんに酵母を加えて発酵させ、そこからエタノールを蒸留するというものです。試作品の酵母で1~2週間発酵させることで、うどん約20キロから約2リットルのエタノールを製造することに成功したとのこと。

 

つくられたエタノールは、うどん製造工場のボイラー燃料として製麺会社が自家消費します。これによって、資源の循環活用が進むというわけです。素晴らしいですね。

 

今後は実用化に向け、さらに発酵効率を高めるとともに、コストを抑えた酵母の開発を目指しておられます。発酵の最適条件の分析も進めて、製造時間の短縮や製造量の向上につなげたいお考えとか。

 

それだけではありません。さらにエタノールを抽出した後の残りかすからメタンガスと肥料を製造できるプラントも一緒に開発されました。二つのプラントを組み合わせることで、廃棄されたうどんを無駄なく再利用できるというわけです。いや、すごい!

 

こういうニュースを読むと、香川の方々はやっぱり本当にうどんを愛しているんだなあと思いますね。ただ「無駄の排除」というだけの意味合いでは、ここまでの素晴らしい開発はできないでしょう。

 

うどんを愛する心で、うどんを無駄にせず、うどんをつくるためのエネルギーをうどんからつくり出す。香川ならではのうどんパワーを感じますよね。



浮世絵の冒険

 

歌川国芳04

 

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

今週は平日に代休をいただき、大阪市立美術館で開催されている「没後150年 歌川国芳展」を観に行ってきました。

 

国芳といえばとにかく、浮世絵という枠にとらわれない、自由で斬新、あるいは奇想天外とも言えるアイデアの作品群で知られ、浮世絵好きの人にも、そしてデザイン関係の方々にも愛されている絵師であります。

 

皆さんも、美術の教科書でこんな作品をご覧になったことがありませんか?『みかけはこわいがとんだいい人だ』という絵。

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人が集まって人を形づくっています。どうやったらこういう発想が浮かぶのでしょうか、ねえ?

 

今回の展示は、国芳の没後150年を記念し、その代表的な作品、未紹介の作品、新発見の作品などなどを通じて、その画業の全貌を明らかにする、といった感じの大規模なものでした。

 

上のような変わった絵ばかりでなく、いわゆる武者絵、美人画などの正統派の絵もあり、動物たちを描いた愛らしいものもあり、とにかく多種多様な作品群に圧倒されっぱなしでしたね。

 

驚かされたのがこの絵。

歌川国芳

 

何というか、浮世絵じゃないみたいでしょう?その構図、表現、遠近法が、明らかに西洋絵画のようです。西洋の油絵に浮世絵の人が間違って入り込んだような錯覚を覚えます。国芳が、従来の日本の絵の慣習にとらわれず、西洋の絵画も研究し、自らの作品に取り入れていることがよくわかりますね。

 

また、そのような国芳の画想の素晴らしさや進取の精神もよく感じられたのですが、私としては今回もうひとつ、「浮世絵をつくる技術」というものに、大変感動した次第です。

 

上の絵も含めて、浮世絵とは基本的に「版画」です。絵師の絵にもとづき、木版多色刷りによってその絵を再現することで、民衆のものとしての大量生産を可能にしているわけです。

 

民衆に広くいきわたるものといっても、その版画をつくりあげている彫師、摺師といった職人たちの技は、半端なものではありません。その緻密さ、精巧さ、センス。素晴らしい名人芸に、もう驚きの連続でした。

 

1ミリの中に六本の髪の毛を彫るというその彫師の神業、現代にはそれができる人は存在しないといいます。まさに超絶技巧。でもそれは、名もない一職人の仕事なんです。実際にご覧になると、本当に感動しますよ。

 

私も設計という仕事をしていて、大工さんを始めとした職人さんがたに家をつくってもらっています。ですから、国芳というアイデアとセンスを合わせ持つ絵師と、その新しさをしっかりと受け止めて版画にしていく職人たちとの素晴らしいコラボレーションに、とても感じ入ったわけなのでした。

 

この国芳展、会期の後半は、展示内容ががらっと変わるといいます。予想以上の素晴らしさに、これは後半も是非行くべし、と今から楽しみにしている私であります。



お札の番号

 

お札の番号 

 

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

今日、ちょっとびっくりした記事がありました。一万円、千円札に印字されている記号と番号、その印刷の色が変わる、というものです。

 

最初この記事を読んで、てっきり「透かし」などと同様に、偽造防止のための何かの措置だと思ったんです、私。

 

でも、そうではありませんでした。「AA999999A」という感じでお札に印刷されているアルファベットと数字、その組合せをすべて使い切ってしまったから、というんです。もう印字する記号・番号がなく、これ以上新たな番号で発行できなくなったため、なんですって。

 

ええっ!?という感じでした。そんなにすぐなくなって、色を変えないといけないようなものなのか、と。

 

でも、私が知らないだけで、結構頻繁に変わっているもののようなんです、このお札の記号・番号の色って。現行の一万円札と千円札は、2004年11月から発行されていて、その記号と番号の組合せは約130億通りあるとのこと。でも、発行から約6年半で、もう全てを使い切ってしまう、そういうレベルのものみたいです。

 

今の野口英世の千円札の前、夏目漱石の千円札でも、同様の理由で、記号・番号の印刷を褐色から暗緑色に変更したことがあるそうなんです。割と、よくあることなんですね。

 

黒から褐色に変わって、また一から同じ記号・番号で印刷を始めることになったのですが、ということは、色違いで同じ記号・番号のお札が存在するということですね。今からまた6年半後くらいには、全てのお札が色違いの同じ記号・番号をもつ、ということになるわけです。

 

お札の記号・番号というのは完全に固有のものだと思い込んでいた私には、かなり意外なお話でした。

 

といっても、色違いの同じ記号・番号のお札が出会う、というのは、それこそ130億の2乗の確率ということになりますから、まあ、普通はありえない、ですよね。あったら凄いなあ!



謎の絵画

 

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いつもお読みいただきありがとうございます。

 

今日はちょっと趣向を変えて、私の好きな絵をご紹介します。画像はいつもより大きめで!

 

ご覧の絵、17世紀バロックが生んだスペインの画家、ディエゴ・ベラスケスの手になる傑作『ラス・メニーナス(女官たち)』です。

 

私はベラスケスの絵がとても好きなのですが、中でもこの作品はその「謎」が観るものを惹きつけてやまない、素晴らしいものだと思います。

 

宮廷画家として活躍していたベラスケス、この絵も宮廷内の人々を描いています。まず、画面中央はマルゲリータ王女。そしてその周囲に王女づきの女官たち。タイトルの由来ですね。

 

そして、画面左側には大きなキャンバスがあって、ベラスケス自身が描かれていますね。ベラスケスはこちらを向き、パレットから絵の具をとろうとしていて、まさにキャンバスに描いている最中です。

 

ここがこの絵の最大の特徴です。この絵は、画中のキャンバスの絵のモデルの位置から見た光景、というわけですね。

 

では、画中のキャンバスにベラスケスが描いているものは、何か?これがこの絵の「謎」なんです。

 

ここで絵の中央奥を見てみてください。何やら鏡らしきものがあって、男女の姿が写っています。この二人は、国王フェリペ4世夫妻です。

 

そう、あれが鏡だとすれば、国王フェリペ4世夫妻がモデルで、その眼から見た光景ではないか?とすれば、画中のキャンバスには国王と王妃が描かれているはず。これがひとつの説です。

 

でも、あの奥のものは鏡とは限らない。あれが「ベラスケスが描いた別の国王夫妻の絵」だとしたら...。そうなるとモデルは全くわからなくなるわけですが、ここでもう一つ、全く違う考え方があります。それは、「このモデルの位置にこそ大きな鏡がある」というものです。

 

それを前提として、ベラスケスは鏡に写ったマルゲリータ王女と女官たちを描いている、という説もあるようです。しかし、私が一番好きで、支持している説は、「画中のキャンバスにも『ラス・メニーナス』が描かれている」というもの。

 

絵の中の絵、その絵はこの絵そのもの。この絵を描いている自分を描いている画家。何という大胆な画想でしょうか。そしてそれを描ききる構成力と筆力。素晴らしいですね。

 

もちろん、その説が正しいかどうかはわかりません。でも、そんな素敵な謎を内包したこの絵が、世紀の傑作であることは間違いない。テレビや画集などで目にするたび、私はそう思うのであります。

 

世紀の傑作であるがゆえに、プラド美術館からは門外不出のこの絵、死ぬまでに一度は...。



揚水発電という「電池」

 

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いつもお読みいただきありがとうございます。

 

皆さんは「揚水発電」というものをご存知でしたか?私は、不勉強にして全く知りませんでした。

 

話題になった「計画停電」を批判する記事の中で、この発電方式を知ったんです。先日、「蓄電の時代」と題した文章を書きましたが、これこそ最大の「蓄電池」といえるものなんですよ。

 

図を見ていただくとわかりやすいですが、揚水発電所は、簡単に言うと二つの貯水池と発電機、ポンプからなります。下の池は、海である場合もあるそうです。これら二つの池の間を、水が行ったり来たりすることで機能するんです。

 

まず、夜間の余剰電力を利用して下の貯水池から上の貯水池にポンプで水を汲み上げておきます。そして、日中の電力消費の多い時間帯に水を流して、水力発電をするという仕組みなんですね。では、なぜこれが「蓄電池」なのか。

 

電気というものは1日の内の昼間に多く消費され、夜間は需要が小さくなるものです。一方、発電をおこなう方式には、運転と停止が簡単にできるものと、運転しっぱなし(定常運転)を前提としたものとがあります。今問題になっている原子力発電は、その定常運転方式の最たるものです。

 

ということは、定常運転方式の発電所の場合、夜間の電力は余剰気味になりますよね。そう、その電力を使って、揚水発電所は水を汲み上げているんです。

 

そして、電力が多く必要になる昼間、あるいは一時的に電力供給に不具合が生じたときなどに、汲み上げておいた水で発電をするわけです。どうでしょう、これは、夜間の電力を使う時まで貯めておく仕組みに他ならない、ですよね。まさに巨大な蓄電池です。

 

私が以前見た記事は、この揚水発電をうまく利用することで、東京の電力のピーク需要を賄うことが可能となり、計画停電は必要ない、という内容だったんですね。

 

この揚水発電、とても面白い仕組みだと思いますが、私は、原子力発電とセットでなくてもいいはず、と感じました。これからの時代に自然エネルギー利用の発電方式が拡大していっても、役立つものだと。

 

太陽光発電というものは、昼間しか稼動しないものですが、それはむしろ例外で、風力発電、潮力発電、地熱発電など、自然エネルギーによる発電方式のほうが、むしろ否応なく24時間発電するものが多いんです。そんな発電方式と連動して、その電力を水の位置エネルギーという形で蓄えておく。

 

この揚水発電はまた、山の多い国、日本にとても向いた仕組みですよね。これから起こるであろうエネルギーシフトの後でも非常に価値のある、とても面白い蓄電の方式だと思います。



六角堂を探せ

 

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いつもお読みいただきありがとうございます。

 

画像は、茨木の五浦にかつてあった「六角堂」です。この建物は、岡倉天心が1905年(明治38年)に設計し、建てられたもので、国の登録有形文化財でした。

 

岡倉天心と言えば、「近代日本美術の父」とでも呼ぶべき人ですね。日本美術院の創設など、日本の近代美術の発展に多大なる貢献をされた人物です。彼は、この建物で瞑想にふけったりしておられたとか。

 

その天心の手になる六角堂、実はこのたびの大津波で、流されてしまったんです。何ということ...。

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これが、無残にも土台だけとなってしまった姿です。では、六角堂ははるか大洋へ流されてしまったのでしょうか。

 

茨城大の職員さんが目撃したところによると、津波の直後、入江の岩礁近くで横倒しになったまま、建物の約3分の2が海中に沈みかけていたとのこと。

 

ということは、そのままの形で海底に沈んでいる可能性もありそうです。茨城大は、「海から引き揚げられるかどうか調査したい」との意向を示しています。もしあれば、海中から引き揚げたいと。

 

なんだか心配になりますよね。本当にその場所に沈んでいてくれるのか?と。もしなかったら、この文化財は永遠に失われるのか...。

 

と思っていたら、そこまでの心配はなかったようです。茨城大では、既に六角堂を詳細に実測し、図面に起こしてまとめあげていたんだとか。最悪の場合、その図面を元に新たに建設することもできるそうです。

 

なるほど、ちょっとほっとしました。でもやはり、歴史を刻んできたオリジナルが引き揚げられ、元の土台に座ることができたなら、そのほうがより素晴らしいことですよね。

 

なんとか、流されることなく静かに沈んでいてほしい。ちょっと、祈るような気持ちであります。






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