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皆さんは、「ジェームズ ダイソン アワード」という賞をご存知でしょうか?あの掃除機のダイソン社が主催するもので、テーマは常に「日常の問題を解決するアイデア」というもの。創造的で、より必要とされる製品を審査し、賞金を出しているんです。
今年の同アワードの最優秀賞を受賞したのが、上の写真の製品。名前を「Airdrop」と言うそうです。これは、砂漠などの乾燥地帯で、水を生み出す装置なんです。
では、どのような方法で水を生み出すか。そのシンプルで持続可能な仕組みが受賞の理由だと思いますが、なんとこの機械は、空気から水分を「吸いだす」のです。
Airdropの地上に出ているポール状の部分、一番てっぺんは太陽電池です。そしてその下の膨らんで見える部分が、風車です。ここが風で回転すると、空気がポールの中へ引きこまれます。
そしてその空気は、地下に埋設された螺旋状のパイプの中を動いていきます。地面の下の温度は深くなればなるほど安定していて、乾燥地帯では空気中の温度よりもずいぶん低いのですね。そして引きこまれた空気は冷やされて、結露が生じます。温度が低くなれば、その空気中に含むことができる水蒸気の量は減ります。空気中にいられなくなった水蒸気が、水となって出てくるわけですね。
その水が、螺旋状のパイプの中を伝わり、最下部のタンクに溜まります。少しずつ、少しずつ結露水が増えていき、水が溜まったらそれを、ポンプを使って周囲の植物の根に給水する、という仕組みなんです。てっぺんの太陽電池は、そのポンプのための電源だったというわけです。
説明すれば何という事もないのですが、これを発想し、そして実験を重ねて製品として創り上げたというのは、本当に大変なことですよね。素晴らしい発明だと思います。
受賞者エドワード・リナカ氏に対して、主催者であるジェームズダイソン氏はこうコメントしています。
「Airdropは、水分の結露といったシンプルな自然原理を適用し、優れた効果を生み出すひとつの方法を示している。」 と。
まさにそうだと思いますが、面白いのは、リナカ氏がこの機会を、ある虫をヒントに開発された、というエピソード。
砂漠地帯に生息する甲虫、「ナミブビートル」は、年間降水量1.5センチという地域で、自分で水を作って暮らしているのだそうです。結露の原理を利用して、早朝に自分の背中の皮膚に水をつくり出し、その露を飲んで生きているのだとか。いや、生命の力というのは、すごいですね。
砂漠で虫が生きる力を元に生み出されたこの機械、砂漠を緑に変える力を秘めていそうです。アワードの賞金で開発に弾みがつき、早期実現が成ることを期待してしまいますね。






