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皆さんは「宇宙望遠鏡」というものをご存知でしょうか?
星の世界を眺める望遠鏡は、普通は地上の、高所などのなるべく空気の澄んだところにに設けられることが多いですね。それは、空気が綺麗な方が、より鮮明に宇宙の姿を眺めることができるからです。
その考えをもっと進めると、「いっそ望遠鏡を宇宙に打ち上げてしまおう」ということになっていきます。そうすれば、「大気」という邪魔者がなくなり、さらに鮮明な画像が得られますから。望遠鏡技術プラス地上との通信技術をもって、宇宙望遠鏡というものが生まれてきたということなんですね。
現在NASAで活躍しているのは「ハッブル宇宙望遠鏡」です。これは直径2.5mほどの筒状の物体です。口径2.4mの鏡を用いて、可視光線だけでなく、紫外線や近赤外線といった幅広い波長での観測が可能な、優れた望遠鏡です。冒頭の画像はこのハッブル宇宙望遠鏡で撮影された「銀河の衝突」です。とても鮮明な美しい画像ですね。
しかしこのハッブル宇宙望遠鏡も、その打上げから既に20年。2014年にはその運用を終了することになっているんです。
そして、その後継機がついにその姿を表しました。公開された新型は「ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」といいます。
これがその勇姿です。ハッブルが筒型というのは、いかにも望遠鏡という感じがして納得の形状なのですが、このウェッブ宇宙望遠鏡は、パッと見は望遠鏡というイメージとはずいぶんかけ離れた感じですね。しかし、さすが新型。ハッブルよりもかなり高性能にバージョンアップされているようですよ。
ウェッブ望遠鏡の主鏡は口径6.5m。ハッブルの2.5倍ほどですが、その集光力は実に7倍だといいます。パラボラアンテナのような部分がそれですね。六角形の鏡を18枚組み合わせて1枚の大きな鏡にしたもので、表面は何と金でコーティングされています。
下の平たい部分は太陽熱の遮光シールド。これがテニスコートほどの大きさといいますから、やはりずいぶん大きなものですね。
このようにかなり進化している新型の宇宙望遠鏡。しかし、私が気になっていることがひとつあるんです。それは、この新型のジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は、ハッブルと違って、可視光線ではなく赤外線を観測するようになっている、ということなんです。
そのことによって、ビッグバン後に最初に生まれた星の大爆発や、ガスの雲の中で恒星や惑星系が生まれる様子を観測することが可能になる、とNASAの技術者は胸をはるのですが、これって、もしかしたら冒頭のような美しい画像は、もう見られないということ、なのでしょうか...。
宇宙望遠鏡なのですから、より詳細な観測が第一義であるのはよくわかります。しかし、私のような「美しい宇宙の写真」を愛する意味でハッブル宇宙望遠鏡に注目していた人は、かなり多いのではないかと思うんです。
より鮮明な、大宇宙のロマンを感じさせる画像を期待している人たちが、この新型によって落胆するようなことは、できたらやめてほしいなあ、なんて私は思うのですね。
赤外線で観測する、ということがよくわかっていない素人の杞憂であればいいのですが...。






