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太陽光発電というものも、シリコンという有限な資源だけでなく、様々な素材が試されているようですね。
九州工業大学でこのたび、天然色素を使った太陽光電池が開発されたというニュースが。その色素の元を知ってビックリ、それは写真の紫キャベツの色だというのです!
この開発に成功したチームは、次世代の電池として、5年前から天然色素を使った「色素増感型太陽電池」の研究を続けてきたとのこと。それは、「光合成の働きを発電に活かす」という意味をもつ、まさに大自然に習う、素晴らしいプロジェクトなのですね。
光エネルギーによって正負の電荷を発生させて電気を取り出すシリコン電池と違い、色素増感型電池は、植物から抽出した色素と電解質溶液を注入したものをその基盤としてつくられます。そして植物の光合成の働きを利用し、太陽光を当てた基盤から発生した電子が電極に付着し、結果として電流が発生するということです。
私には残念ながらその詳細は理解しがたいのですが、しかしこの新しい電池が素晴らしくエコな方式であることはわかります。また、シリコン式に比べて、その製作コストもずいぶん低いであろうことも想像できますね。
ただ、植物を素材とする色素増感型電池は、その変換効率が非常に低いという弱点があったそうです。シリコン型電池は変換効率30%ほどもありますし、同じ色素増感型でも、ルテニウムという希少金属を使ったものは11%です。それに比べて植物素材は0.1~0.2%とはるかに低い数値で、それゆえに実用化まではほど遠いとされていたとのこと。
しかし今回の紫キャベツのアントシアニン色素を使った太陽電池は、その変換効率を1.85%まで高めることに成功したのです。まだまだシリコンには及ばないとは言え、従来型よりも10倍も高効率。すごい成果ではありませんか。他の植物ではこうはいかず、高濃度でアントシアニンを含む紫キャベツだからこそ、ということのようです。
研究チームリーダーの古川教授によれば、変換効率を5%まで高めることができれば、広い国土を持つ発展途上国での実用化が期待できるレベルになるとのこと。
植物からの素材であるがゆえに、材料が尽きるということもなく、コストもあまりかからない。さらに、野菜から色素を取り出した残りは食用にまわすことも可能という利点を併せもつ。これぞまさに、究極のエコエネルギーになり得るものではないでしょうか。
これにつけても、このような記事を読むたびに、植物のすごさというものを改めて思い知ります。どんな小さな草でもやっている光合成、それを人間が再現することすら、まだまだできていないのですから。
光合成の偉大な働きに学ぶ技術、とも言える今回の開発。その発想そのものが、まさにこの環境共生の時代にふさわしいものだと、大いに感じ入った次第です。





